商品・役務の類似って何?

「商品あるいは役務の類似」とは、「ある商標が付された商品/役務同士を比較したときに、商品/役務について出所の混同を生じる程度に似ている現象」と理解することができます。

商品/役務(役務はサービス業)の区分(分類)について

  • 全ての商品/役務は、国際分類によって、45の「区分」(1類-45類)に分けられています。
    1類-34類が商品に関するもので、35類-45類が役務に関するものです。
  • 商標登録出願に際しては、指定商品/役務の記載と共に、商品/役務が属する区分を特定する必要があります。
  • 商標登録出願する際に、1つの出願で複数の区分を指定することが可能となっています。したがって、1つの出願で全区分(1類-45類)全てを指定することも可能です(昔は1つの出願では1つの区分のみ指定することができませんでした)。

区分と類似の関係について

  • 「区分」は膨大な数の商品/役務を、大まかな区分け(分類)して整理するためのものであって、商品/役務の類否とは直接には関係しません。
  • 類似関係にある商品/役務同士が極力同じ区分になるようにはしていますが、同じ区分に属する商品/役務だからといって類似関係にあるとはいえません。
  • 逆に、別の区分に属する商品/役務だからといって非類似であるとも言えません。
  • 区分(分類)のみに基づいて商品/役務の類似、非類似を判断することは非常に危険です。

類似群コードについて

全ての商品/役務には、類似関係を示す「類似群コード」が付されており、商品/役務の類似関係を判断する際には、類似群コードが極めて重要な要素となります。
基本的には、同一の類似群コードが付された商品/役務同士は類似していると判断されます。ただし、類似群コードが同じでも非類似になる場合もあるので注意が必要です。

類似群コードは、個別の商品/役務そのものに付されたものもあれば、個別の商品役務よりも広い概念に付されている場合もあります。

  • 例えば「医療用器械器具」は、その下位概念の商品として、例えば「診断用機械器具」、「治療用機械器具」、「病院用機械器具」、「獣医科用機械器具」等を含みます。
  • 上記下位概念となる「治療用機械器具」はさらに、その下位概念の商品として「高周波治療器」、「酸素吸入器」、「注射針」、「低周波治療器」等を含みます。
類似群コードの例
例えば、10類において、「医療用機械器具」には「10D01」という類似群コードが付されており、「業務用美容マッサージ器」には「09E25」という類似群コードが付されており、「耳かき」には「21F01」という類似群コードが付されています。
同じ区分(分類)に属する商品/役務同士であっても非類似関係にある例
例えば、それぞれ10類に属する上記「医療用機械器具」と「業務用美容マッサージ器」と「耳かき」とは、上記のようにそれぞれ別の類似群コードが付されており、互いに非類似であると判断できます。
別の区分(分類)に属する商品/役務同士であっても類似関係にある例
例えば、10類に属する「医療用機械器具」と5類に属する「医療用腕環」と12類に属する「車いす」とは、互いに別の区分(類)ですが、いずれも類似群コードが「10D01」となっていますので、互いに類似関係にあると一応判断することができます。

商品/役務を限定すると、非類似になる場合もあります。

事例
先登録商標の指定商品/役務が個別商品である「医療用腕環」であり、 自分のした後の商標登録出願での指定商品/役務が上位概念の「医療用器械器具」である場合
対応例
「医療用機械器具」をその下位概念である「業務用低周波治療器」等に限定することによって、使用場所、使用者、販売ルート等が大きく相違する結果となって、もはや出所の混同を生じることがないということで、非類似であると判断される場合もあります。

類似群コードは、「類似商品・役務審査基準」として公開されています。

なお、商品/役務の類似を考える場合、常に商標とのセットで考える必要があります。商標同士が同一または類似である場合に限って、商品/役務の同一または類似が意味をもってきます。

Posted at 2007-3-23

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